俺の戯言を聞け | 東久留米市民吹奏楽団

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東久留米で吹奏楽

こんにちは。指揮者です。1年半ぶりに俺の戯言です。

俺の戯言とは

曲に対するイメージをブログ形式で皆さんに伝えるものです。仕事やら勉強やら忙しい皆さんに、少しでもイージーに曲のことを考えていただければいいな、と思い、指揮者2年目くらいの時に実験的にやってみました。効果があったのかは分かりませんが、曲のイメージを広げて皆さんの音楽表現に役に立てる部分もあるんではないかな、っと個人的には思っています。

ただし、スキマ時間に作っているため誤字や脱字、意味が良く分からない部分等あると思いますが、そこはまぁ、許してやってくだささい。

…..では早速いきます。

Irish Tune from County Derry

曲の背景

デリー地方の大雑把に場所。俺ずっとスコットランドにあると思ってたけど、北アイルランドにあるんでしたね、失礼w

デリー地方の民謡です。アイリッシュの伝統的な音楽のうちの一つで、「ジグ」とか「リール」とかあるうちの、「エア(Air)」と言われるやつの一つです。(伝統的な音楽にしては、音域広くね?的な説もあるんですが、そういうのが興味ある方は調べてみてはいかがでしょうか)

でその中でも、このデリー地方に伝わる音楽に歌詞をつけて有名になったのが「ダニーボーイ」です。ちょっと意訳が強いかもしれませんが、こんな感じです。 デリー地方の自然風景ってこんな感じなんだろうな、っていうのも含めて、以下の動画を見ていただけると嬉しいです。めっちゃ田舎ですけど、素敵な風景ですよね。

この動画の背景、覚えておいて欲しいです。

では雑に背景を紹介したところで、俺の戯言言ってきましょう。

俺の戯言 County Derry編

今回の演奏会でイメージしているのは、2曲とも1920年頃。こんな感じです。

WW1が終わって活気を取り戻しつつある時代。
1920sってこういう格好をしていた時代。

そのなかでも今回の主人公は、田舎者の少年アルバート

アルバート 引用: https://www.arbuturian.com/culture/film/war-horse-film

この若き少年が、生まれ故郷のデリーから自分の夢を求めて旅に出てしまいます。家族の反対もありつつも、最終的には送り出してくれたそうです。特にアルバートが旅を始めて2日目、船でフランスまで渡っている最中でしょうか。そのときの歌です。

冒頭から17まで

緑豊かだが、起伏もある自然豊かなデリーの美しい風景

冒頭は先ほどの自然豊かなデリー地方の風景を描いていると思っています。その中でも草原や、少し起伏の激しい谷などを遠くで眺めていると思っていただけると嬉しいです。そのため、ビブラートは極力避けていただきたいです。あくまでもシンプルに風景を歌い上げて欲しいです。注意していただきたいのが、メロディーに対して、少し盛り上がる対旋律のようなフレーズがラッパなどの楽器の方。ダイナミクスレンジの幅とテヌートだけで歌い上げてください。そんな離れ行く故郷の風景を思い出しながらの船旅です。

17から33まで

ここから、感情が少し溢れます。故郷の家族や、飼っていた馬や羊や豚などの動物、そこでの環境や思い出など思い出すと、平常心ではいられません。そのため、ビブラートOKです。ただし、コントロールできる方は、細かいビブラートではなく、ゆったりとしたビブラートでお願いします。

ここでは、先ほどの風景よりズームした部分を映し出していると考えて欲しいです。人やもの動物、扱っていた道具や容器、カバンなど、よりリアルに現実的な部分を表現したいです。

33から49まで

このセクションでは冒頭と同じように、デリー地方の自然豊かな風景を表現していると思って欲しいです。ただし、冒頭とはまた違って、より少ない人数で歌い上げます。というのも先ほどと映している自然風景の部分が違うと思うんです。

自然の中でも、川のせせらぎや、心地よい風に吹かれて聞こえる草木の音や、鳥のさえずりや羽ばたきを表現してるんじゃないかなって思っています。そういうのって、「個」があっていいのかな、っと思っています。だから、ビブラートもして構わないです。そのなかで奏でるメインの旋律は、様々な「個」によって歌い継がれてクライマックスです。

49から最後まで

今までのハイライトだと思ってください。(雑)

….いや雑なんですけど、本当にそうなんですよw だから感情が溢れかえる思い出としての記憶、故郷を離れたくない複雑な思い、デリー地方の雄大な風景と、豊かな自然から生み出される様々な動植物たちの音色。すべてが混じっていると思います。

そのなかでも、56の部分は、アルバート少年のなんともいえない気持ちが溢れかえる瞬間だと思っています。この瞬間はどういうシーンなんでしょうかね。

私が指揮台に立っているときは、どちらかというと感嘆みたな、ちょっとけたたましい感じに聞こえがちなんですけど、それは違うと思うんですよね。澄んでいて奥まった感情が、海面に映し出された美しい夕日みて、つい故郷を思い出してしまったがために、溢れてしまったという程度だと思うんです。なのでこの部分はfffでも、荒々しいfffで表現してはいけないと思っています。fffでも精密に作っていきたいです。 そして最後は、日も落ちて、船の中で夜を迎え、月明かりに照らされた海を見て、故郷に戻ることはもうしばらくないのだと、自分を取り戻しているシーンだと思っています。

以上、俺の戯言でした。